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【ラジオ・ヒッチコックR】

コンセプトは読むラジオ。映画や音楽の話題で楽しみましょう!

『地下鉄(メトロ)に乗って』気ー悪っ! 

どーも、ロッカリアです。

地下鉄を使ったタイプスリップもの。
なぜ地下鉄に乗るとタイムスリップしてしまうのか? と言う科学的な説明等は一切なく、ただドラマのためにタイムスリップする。
ま、コニー・ウィリアムスや、タイムスリップが大掛かりなフェリックス・J・パルマの「宙の地図」「時の地図」でもとにかくタイムスリップする、と言うのが前提だから、別にいいんだけどね。
とにかく過去と現在を行ったり来たりします。

スクリーンショット 2017-10-10 22.30.11

父の性格の悪さゆえ、親子の縁を切った主人公の長谷部真次(堤真一)は、その父が入院した日に地下鉄に乗ると、昔住んでいた街とその時代にタイムスリップしてしまった。
そこで、交通事故で死んだ兄の運命を変えようとしたり、父の小沼佐吉(大沢たかお)の若き日の姿、戦後混乱期にたくましく生きて、幸せな家庭を築こうとする姿を目にする。
物語の後半になる程、父に対する考え方は変わって行き、定番な描き方だが、父のことを許していくようになる。
だが、個人的な意見を辛辣に言わせてもらえれば、冒頭で妻を殴るような男が、過去にどんなに立派であろうが、これは許し難い行為に見える。
真次は、父を否定しながらも、気付けば自分も同じようなことをしている自分に気がついていない。

これだけならまだいい。
とにかく許せないのが次シークエンスだ。
真次は、会社のみち子と不倫関係にあるのだが、彼女もなぜか同じようにタイプスリップしてしまう。
そして、ラストで彼女に起こる出来事を見て、思わず声が出てしまった。
「そ、そんなバカな」と。
過去を変えれば未来が変わる。
パラドックスを除けば、タイムスリップの定番ネタだが、とんでもない、許しがたい使い方をしている。

ここからネタバレ注意してください。

これはみち子と真次の話だが、過ちを消そうとして、過去の出来事を変えてしまう。
もっと明確に言えば、みち子と真次の関係が禁断の中だと分かった時から、みち子は生まれて来なかったことにしようとしてしまうのだ。
どんな過ちを犯しても、生きていこうとするのが、映画の主人公ではないのか?
重い過去を背負ってでも、前を向いて行こうと努力するのが主人公ではないのか?
それを、生まれて来なければ全てうまく行くとした決着は、見ていて腹立たしい。
あまりにも切なすぎる。
この世に生まれて来なければよかった命、そんなモノがあるはずないじゃないか。
どんな人間にも、この世に生まれてきたからには、きっとその人の大切な人生があるはずだ。
この結末には、どんな綺麗事で修飾しようと、後味が悪すぎる。
久々に毒舌が炸裂する作品を見てしまった。

私自身が過去にタイムスリップして、この映画を無かったことにしてやりたいっ! と言えば言い過ぎなんだろうか……。

category: タ行

tag: タ行  チラシ 
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コメント

Re: miriさんへ

コメントありがとうございます。

miriさんのコメント、ちょっとショックでした。
もちろん映画を見て、何を感じ何を思うかは個人の自由です。
ただ、僕はこの映画を見てそう思った、と言うことです。
もちろん男なので、女性の気持ちは永遠に分からないだろうとは思っていますが、人間として、選択肢の中に死というものを入れてしまって良いものだろうか? 
それを映画として見せてしまって、同じ道を…と、脳裏をかすめるような映画が嫌いなだけ。
人生の方が、色々複雑なことが多いから、映画を見るときは、見終わった後は、この映画を見て良かった、と言える回数が多い方が幸せだと思う。
そりゃ、たまにしんどい映画もあるし、人間の生き死にを正面から捉えた重い映画も見るけど、個人的にはどんな映画でも、やっぱり希望が描かれていることが大切なんだと思う。

miriさんから見れば、僕はいつも綺麗事ばかり言う中身のない人間に映っているだろうが、映画に関しては本音を隠しようがないんだ。
好きなものは好き、嫌いなものは嫌い。
映画に関しては、嘘はつけない。
アホですんません!
これからも男性目線でしか見られない、語れないので、先に謝っておきます。
ロッカリア #- URL [2017/10/13 00:01] edit

Re: 宵乃さんへ

コメントありがとうございます。

おそらくですが、タイムスリップをガジェット的に捉えた結果、過去を変えたら未来も変わる、というありふれた設定になってしまったんだろうなと。
私は、『バタフライ・エフェクト』は個人的に好きではありませんが、未来を変えたいと思って、過去を変えるが、なかなかうまく、思うようにいかない、という点はかなり評価しています。
驚くぐらい幼稚な解釈にも腹が立ちます。
私自身が過去にタイムスリップして、この映画を無かったことにしてやりたいっ!
共感していただいて、ありがとうございます(笑)
ロッカリア #- URL [2017/10/12 23:28] edit

Re:鉦鼓亭 さんへ

コメントありがとうございます。

『アバウト・タイム』、わかります!
でも、この作品はもっと上を行くようなムカつきがあるんです。
それは、映画の題材としては、私たちの年代にはドンピシャで、タイムスリップの題材としても、戦前戦後と興味を引く内容で、あのラストさえなかったら、結構いい映画で終わる話だったと思うんです。
しかも、無かったことにする理由が衝撃的なだけに、安易に、生まれて来なければよかった、で終わらすなよ! と声を大にして言いたかったのです。
原作と映画は違うものだから、その辺のことをもっと考え抜いた脚本にして欲しかったと思います。
また思い出して熱くなってしまいました。
また遊びに来てください!
ロッカリア #- URL [2017/10/12 23:21] edit

こんばんは☆

>どんな過ちを犯しても、生きていこうとするのが、映画の主人公ではないのか?
>重い過去を背負ってでも、前を向いて行こうと努力するのが主人公ではないのか?

そんなことないと思いますよ~。
そういう映画がたしかに多いと思いますけど
そうではない映画もあると思います。

>それを、生まれて来なければ全てうまく行くとした決着は、見ていて腹立たしい。
>あまりにも切なすぎる。

ロッカリアさんは男性ですからね・・・
みち子は他人を殺したわけではないので
「自分さえいなければ」という
辛い恋愛をしている女性の気持ちは分かりにくいと思います。

もちろん女性でもそう思わない方も多いと思いますが
私がみち子だったら、同じ道を選ぶようにも思います。。。


.
miri #jSBoJ0Ww URL [2017/10/11 18:26] edit

私もこの作品は

今でも思い出すだけでムカムカしてきます。母親まで消してしまっていたかもしれないのに…。外国など慣れない環境に引っ越せば、すぐに忘れられそうなことなんだから、失踪でもしてろよと思いました。

そもそも、こんなこと自然界では日常茶飯事だし合法だし、大人で本人同士が好きなら別にいいじゃんと思います。
キリスト教圏では受け入れられそうな内容ですよね。

>私自身が過去にタイムスリップして、この映画を無かったことにしてやりたいっ!

私もちょっと思いました(笑)
宵乃 #K4YeSyNc URL [2017/10/11 07:21] edit

 ロッカリアさん、こんばんは

この作品は未見ですが、「タイムスリップして過去を自分に都合よく変える」というのはムカっ腹が立つシチュエーション、という所は凄く共感しました。
この作品と趣きは全然、違いますが、
僕の場合「アバウト・タイム 愛おしい時間について」で同じムカムカを感じました。(笑~去年観た一番気分の悪い映画だった)

タイムスリップを人の為、人類の為(笑)に使うというのなら許せるけど、個人の失敗の帳消しに使うって、映画的に目茶ショボイですよねぇ。

あの時のムカっ腹を思い出して、ついコメしてしまいました。(汗)
スンマセン
鉦鼓亭 #AM34sMcQ URL [2017/10/10 23:10] edit

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